国内の材料系14学協会の共同刊行欧文誌であるMaterials Transactionsにおいて、本学先進マグネシウム国際研究センターの河村能人センター長と山崎倫昭准教授の下記共著論文の年間平均被引用回数が、過去12年間に掲載された4,279編の論文の中で第2位となりました(2018年7月19日、出版元である日本金属学会が公表)。年間平均被引用回数が8回以上の論文が僅かに7編であり、本論文はその2.5倍以上の20.55回でした。
本論文は、KUMADAI 耐熱マグネシウム合金の強化の源である長周期積層構造相(LPSO構造相)が、最初に発見されたMg-Zn-Y系合金以外に、Mg-Zn-Gd, Mg-Zn-Tb, Mg-Zn-Dy, Mg-Zn-Er, Mg-Zn-Tm系合金においても形成されることを初めて明らかにし、KUMADAI 耐熱マグネシウム合金の種類を拡大した論文です。
LPSO構造に関する世界の論文数が過去7年間で15倍以上に増加しており、熊本大学で誕生した新しい学術分野が世界的に広がっているために、被引用回数が多くなっていると考えられます。同センターの研究業績は、マグネシウムの分野のみならず材料工学分野全体においてもトップクラスの水準にあると言えます。
【論 文】
タイトル:Formation and Mechanical Properties of Mg97Zn1RE2 Alloys
with Long-Period Stacking Ordered Structure
著 者:Yoshihito Kawamura and Michiaki Yamasaki
掲 載 誌:Materials Transactions, 48 (2007), 2986-2992.
U R L:https://www.jim.or.jp/journal/e/48/11/2986.html